夏休みの自由研究にもピッタリ! 思わずツッコミたくなる “さかな”の世界
まぶしい日差しが降り注ぎ、今年もあっという間に夏休みの足音が聞こえてくる季節の到来!
毎年、夏休みに入ってから「宿題は大丈夫なの?」「今年の自由研究は!?」などと、頭を悩ませる親御さんも多いハズ。でも、今年こそ計画的に、しかも楽しく(!)親子で夏休みの自由研究をはじめてみませんか?
そこで――。ぜひともご提案したいのが“おもしろすぎる”さかなの生態なんです!
たとえば、「生まれた時からオジサンのさかな」「食べすぎてお腹が爆発するさかな」、そして「愛に生きる(?)さかな」などなど……。
ほかにも「さかななのに歩くんかい!」「もはや地球外生命体やん!」と、大人でもツッコミまざるを得ない、知られざる生態がいっぱいあるのですが、大人のみなさん、知っていましたか――?
ここでは『おもしろすぎる! 海の仲間たち ツッコミたくなるおさかな図鑑』より、子どもから大人まで楽しめる、魚たちの“ビックリ”生態をご紹介していきます♪
生まれた時からオジサン……って、どんな魚?
ヘンな名前ナンバーワンといえば、この「オジサン」という魚。れっきとした本名ですから驚きですよね!
当然、メスでもオジサンなのですが、なんと、オジサンとは別に「オバサン(ヨシキリザメ)」という名前の魚もいるので、ややこしい……(笑)。
オジサンは、浅いサンゴ礁にすみ、体長30センチ前後に成長します。淡白なものの脂がのって美味しい魚で、沖縄などでは高級魚とされているんです!
ちなみに、「え、誰のこと?」と聞き返したくなるその特徴的な名前は、どうやら下あごに伸びる長い2本のヒゲが「オジサン」に見えたことに由来するそうですよ。
究極の魚の愛……いやいや、怖すぎですから!!
チョウチンアンコウの一種・ミツクリエナガチョウリンアンコウ。
この長~い名前のアンコウは、広大な深海にすんでいます。そして、メスが40センチ近くまで成長するのに対し、なんとオスはわずか4センチ! そう、10分の1ほどの大きさしかないのですね。
注目したいのは、このアンコウの、ちょっと特殊な恋愛♡
広い深海でオスがメスを見かけると「このチャンスを逃すまい!」と、メスの体にガブっと噛みつくのですが、噛みついたが最後……。
なんと、オスの唇とメスの皮膚が合体! だんだんオスはメスの体内に吸収されて、精巣だけが卵巣にたどりついて受精するのだとか……。
これぞ、魚類イチの究極の愛!? いやいや、その愛、怖すぎです(笑)。
『おもしろすぎる! 海の仲間たち ツッコミたくなるおさかな図鑑』では、このほかにもたくさんの“ツッコミどころ満載”な魚の生態が、楽しくわかりやすい四コマ漫画をまじえて、たっぷり紹介されています。
実際に、水族館で見ることができる魚がたくさん掲載されていますので、本で予習をして目当ての魚が見つかったら、ぜひ、水族館に足を運んで実際に見てみてくださいね! または、実際に釣りに出かけてみてもいいかもしれません。
その魚の生態や、実際に訪れたり体験してみて考えたことをまとめれば、今年の自由研究はバッチリかも――!?
『ツッコミたくなるおさかな図鑑』
さかなのおにいさん かわちゃん:著
◆さかなのおにいさん かわちゃん(川田一輝)
1990年、大阪生まれ。さかなたちの“おかしな”生態や海の大切さをイラストや歌で伝えることで、子どもの好奇心を育てる活動をしている。また、本名の川田一輝名義では、ラジオDJ・アナウンサーとしても活躍。本書が初の書籍となる。
●Twitter @sakana_bro
●Instagram @kawayanfishing
◆監修 本村浩之(もとむら・ひろゆき)
鹿児島大学総合研究博物館 館長・教授。博士(農学)。専門は魚類分類学。南日本や東南アジアを中心に魚類の分類や進化、生物地理の研究を行っている。未知の魚を求めて世界をフィールドに調査を進めている。マンボウ、サメ、チョウチョウウオなどの人気の魚をはじめ、深海魚、怪魚、珍魚にいたるまで幅広い「魚図鑑」の監修書籍多数。